蓄電池、ソーラーの実証実験
宮古島七又海岸沿いに沖縄電力株式会社の宮古島メガソーラー実証研究施設があります。風力発電の風車が聳え立っていて見つけるのは簡単かと思います。2010年に離島独立型系統新エネルギー導入実証事業地が出来上がりました。ここでは太陽光発電設備が、4000kwと蓄電池設備(NAS)4000kwが設置されていました。実証研究施設の真ん中には、展望台があり展望台から実証実験に使用されていたソーラーパネルの跡が一望できます。この施設ではシャープと京セラの多結晶シリコンソーラーパネルとカネカの薄膜シリコンのソーラーパネルの実験がされていました。多結晶シリコンのソーラーパネルの特徴はコストと性能のバランスが良く現在のソーラーパネルの主流になっている様です。
薄膜シリコンソーラパネルは高温時でも出力が落ちにくい特性がある様です。実証実験を行うにしても宮古島は台風銀座と呼ばれる程台風が1年を通しても平均3.8回台風が接近する地域です。架台の設置方法も考えられた設計をしなくては実証実験どころの騒ぎではありません。もちろんこの実験地の架台は最大風速73m/秒を考慮された作りになっていました。
来間島VPP事業と蓄電池の話
宮古島の来間島地域では、VPPの実験が行われています。VPPとはVirtual Power Plantの頭文字をとりVPPと言います。わかりやすく一言で言うと仮想発電所ですね。来間島にある展望台があります。この展望台3回建ての建物で階段を上がった正面は宮古島の海が見えます。一望できる海側の裏には住宅地や学校が見えその屋根にはソーラーパネルが見えます。集落の殆どがソーラーパネルがあるのを確認できます。その中で注目できたのは学校にもソーラパネルが確認出来た事と蓄電池の設置をしている家庭もあった事です。展望台から少し戻るとダムと蓄電施設があります。この来間島では再生可能エネルギー100%自活実証事業をしています。この事業では災害の時でも100%自立して電力を補う事が出来かつ小規模の仮想発電所により余剰電力を集落でシェアして運営できる。皆さん考えてみてください。この来間島で行っている事が日本全土で行える事になれば、持続可能エネルギーとして電気をシェア運用出来る未来が来るようになる事そしてスマートシティーに1歩近づくと思いませんか? 来間島では、NAS蓄電池を使用していましたNAS蓄電池は聞いた事のある方々は少ないのではないでしょうか?NAS蓄電池は日本が世界で初めて実用化したメガワット級の蓄電システムです。このNAS蓄電池は、素晴らしいものではありますが、サイズが大きいものになります。そこで、開発されたのは、リチウムイオンを使った蓄電池です。皆さんが最近よく見る目にする蓄電池やバッテリーで代表的な物と言えばTESLA社の車両と蓄電池(Power Wall)です。このリチウムイオン蓄電池は、NAS電池と比較すると格段に小さくなりました。この先の未来には全個体電池が実用化されエネルギーがもっと身近なものになっていくと思います。