2024.2.12 どこがすごいの?東芝製SCiBバッテリーについて

みなさま、こんにちは。EvCArSの高橋です。今回は、アイ・ミーブMグレードやミニキャブミーブトラックに搭載されている東芝製SCiBバッテリーについて、なぜ中古車市場でも未だに高い人気があるのか、特にそのバッテリーの詳細について解説していきたいと思います。ぜひ最後までご覧ください。

1 リチウムイオンバッテリーについて

リチウムイオンバッテリーは主に4つの重要パーツで構成されています。正極側と負極側、そしてその仕切りの役割を果たすセパレータ、そしてその間を行き来する電子の通り道である電解質です。電子がそれぞれ正極から負極、負極から正極を往来することによって充放電が行われます。つまり、それぞれのパーツ特に正極材と負極材を変更することによってバッテリーの特性が変わってきます。

2 SCiBバッテリーについて

SCiBという名前は東芝が名付けた通称で、本来はLTO(リチウムチタン酸系)のことを指します。また、以前のブログでご紹介した三元系NMCやLFPについては全て正極材に変化を加えたバッテリーでした。そして負極材側には黒鉛が一般的に使われています。しかし、このLTOでは負極材に黒鉛ではなくチタン酸リチウムが使われ、正極側にはこれまでと同様にLMOやNMCが採用されています。

3 メリット

最大のメリットはやはり超長寿命であることです。充放電を2万回行っても新品時から比べて70%の残存率を保ちます。そのため、発売から10年以上が経過した現在でもSCiB搭載車は高い人気を誇っています。さらに、高い安全性能も魅力の一つです。外部からの圧力を加えても発火の可能性が極めて低いことが東芝の実験によって証明されています。また、-30℃という超低温環境下でも性能が劣ることはなく、10%から80%までの充電時間は15分と非常に高い充電性能を誇っています。

4 デメリット

最強のSCiBにも明確な弱点が2つあります。1つ目はエネルギー密度の低さです。例えば、300kmを走るには、三元系では50kWh必要ですが、SCiBでは倍の100kWhが必要です。これにより車両価格が上昇し、他のバッテリーには対抗できません。また、車両重量も増加するため、電費も悪化してしまいます。2つ目はコストの面です。安価な黒鉛と比較して価格が高くなります。そのため、性能が優れていても、このバッテリーが選ばれる理由にはなりません。

5 中古車ならば…

既にお気づきの方も多いかもしれませんが、中古車そして用途さえ合えばメリットだけを享受できるのです!弊社では試乗や充電器の設置に関してもお手伝いできますので、お気軽にご相談ください。

6 終わりに

いかがでしたか?なぜ東芝製バッテリーが搭載された車が中古車市場で人気なのか、お分かりいただけたかと思います。まずはご自身の用途に合わせて、それぞれに合った電気自動車を選びましょう!何かわからないことがございましたらお気軽にご相談くださいね。

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文/営業担当 高橋